音楽、ゲーム情報
*

寅さんは失恋パンチドランカーではなく、傷心ボヘミアンだ(dmenu映画)

(公開: 2019年01月09日)




[ 元の記事 ]
出典元: キャプテンフック / PIXTA

通称「寅さん」。1969年から1995年まで、四半世紀以上にわたって全48作が製作された『男はつらいよ』シリーズは、文字通り国民的な人気映画だった。盆と暮れにコンスタントに公開されることもあり、観客に「もう、そんな時期か」と感じさせる風物詩的な存在にもなっていた。

たとえるなら、おじいちゃん、おばあちゃんの家で、たまにしか会わない親戚と話をしたり、あるいは、親からお年玉をもらったりといったことに近かった。リアルタイムで接していた人にとっては、あって当たり前、なくなるなんてことは想像できなかった(したくなかった)に違いない。

だが、残念ながら、主演を務めた渥美清の逝去によって、シリーズは終結した。1995年。昭和のイメージで語られることが多いが、平成はもうとっくに始まっていた。最終作『男はつらいよ 寅次郎紅の花』は、その年の日本に襲いかかった阪神淡路大震災も描写しながら、フィナーレを迎えた。『男はつらいよ』は紛れもなく、ある時期の日本人の拠りどころとなったシリーズである。