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内田裕也とショーケン、映画史に刻んだ異形の輝きとは?(dmenu映画)

(公開: 2019年06月03日)




[ 元の記事 ]
出典元: 「キネマ旬報」6月上旬特別号より

古今東西、映画史には脈々と「ミュージシャン兼俳優」の異形の輝きが刻まれている。内田裕也と萩原健一はその中でも、最重要級の存在だ。そしてある時期、それぞれと出会い、タッグを組み、永遠の傑作群を残した神代辰巳監督も。

ささやかながらここで、3人の“奇跡の軌跡”を振り返ってみたいと思う。最初に動いたのは萩原健一だった。1973年に続けざまに公開された神代監督の日活ロマンポルノ、『恋人たちは濡れた』と『四畳半襖の裏張り』を観て、彼は衝撃を受けた…ばかりか、主演することに決まっていた東宝配給の『青春の蹉跌』(1974年)の監督に神代を推挙した。何と、一度も直接話した経験もないのに。なぜか。当時、日活ロマンポルノはプログラムピクチャーの一形態でありつつ、図らずも映画表現を拡張してゆく“作家たちの実験場”の貌も持っていて、要はカラダにビンビンくるような音楽的グルーヴを伴い、生と性を見つめる神代作品に、萩原健一のバイブスが感応したのであった。