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岸田劉生の名作が勢ぞろい! 東京ステーションギャラリーにて大回顧展(ぴあ)

(公開: 2019年09月06日)




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出典元: 《麗子坐像》 1919年 ポーラ美術館

《麗子像》などで知られる岸田劉生の没後90年を記念した大回顧展『岸田劉生展』が開幕。10月20日(日)まで東京ステーションギャラリーで開催された後、山口県立美術館(11月2日~12月22日)、名古屋市美術館(2020年1月8日~3月1日)に巡回する。

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日本の近代美術を代表する画家、岸田劉生(1891~1929)。没後90年を迎えて開催される同展では、初期から最晩年までの厳選された名品が一堂に会する。

監修の山田諭氏(京都市美術館学芸員)によると、「日本の近代美術が常にフランスの近代美術を後追いしていた時代に、劉生はただひとり、自己の価値判断によって、自己の歩む道を選択し、自己の絵画を展開していった」と言う。

劉生のほとんどの作品は、画面に残されたサインや日記から制作年月日が明らかになっており、同展ではほぼ制作年代順に作品を展示。そうすることで、劉生がどの時期に、どのような刺激を受けて、自身の画風を意識的に変転していったのか、その歩みを理解できるようになっている。

第1章では、独学で水彩画を制作していた劉生が、黒田清輝が主催する研究所で本格的に油彩を学び、雑誌『白樺』からゴッホやゴーギャン、マチスら後期印象派の画家たちから衝撃を受けた時代の作品を紹介する。

第2章では、「後期印象派の感化」を経て描かれた肖像画を中心に、写実の道を探求していく中で発見したデューラーやミケランジェロ、ファン・エイクなどクラシックの巨匠のスタイルを継承しつつ、劉生にしかできない表現を追求していった歩みをたどる。

「クラシックの感化」を通過した劉生が、風景画・静物画の中で「実在の神秘」を探求した第3章、愛娘、麗子の肖像を中心に「内なる美」を追求する第4章、そして、「東洋の美」の伝統に目覚めた劉生が、中国の宗元画や初期の肉筆浮世絵にならった日本画などに挑戦する第5章へと続いていく。

同展の総展示数は172点(うち41点が前期後期で展示替え)。劉生の作品を多数収蔵する東京国立近代美術館からは、会期前後あわせて約30点が出品され、中には重要文化財の《道路と土手と塀(切通之写生)》や《麗子肖像(麗子五歳之像)》も含まれる。

常に「新しい道」を探求し続けた劉生。その画業の変遷に注目しながら、名品の数々を堪能したい。